最近、書籍は読みきらないことが多いので、書評はかけないので、いま読んでいる本を場所別に書いてみよう。
ベッドルームにあるのは、「ケプラー予想」。年末年始にフェルマーの最終定理(サイモン・シン)を文庫本になったこともあり改めて読み、そういえばもう1個、「予想」が証明されていたなぁと思って、本棚で眠っていたケプラー予想を改めて読み始めた。
で、この二つの定理の証明の手法が、非常に対照的で、あらためていまの数学界の状況について思いを馳せてみた。
フェルマーの最終定理が(古典的な)数学的手法による証明であるのに対して、ケプラー予想に対する証明は、コンピュータを駆使したものらしい。四色問題の証明にコンピュータを駆使した話はなんとなく知っていたが、ケプラー予想もそうだったのか!
そして、その中で「精度保証付き数値計算」の話も出てきており、ふだん意識しないコンピュータの計算結果について考えてしまった(ふつうの人は計算手法のバグは意識するが、結果は正しいと信じてるのでは?)。多少の語弊があるが、インターネット的に言うと、Googleなどで検索して出てきた結果を、わりと鵜呑みにする感覚に近いかな、とか。
カバンに入っているのが、サイモン・シンの「暗号解読」。これは、フェルマーの最終定理を読んだ勢い。ケプラー予想を読んでいて感じたのは、やっぱりサイモン・シンの筆力はすごいなぁ、と。小学生時代に、アイザック・アシモフの科学エッセイシリーズが大好きで、最近実家に帰って改めて読んでみたが、アシモフのシリーズは1950年代の原稿まで含まれているにもかかわらず、科学を楽しく読むためのエッセンスがいっぱい詰まっており、色褪せない感じがする。科学全般が、どんどん専門化していて、全体を俯瞰できる人が減っているというが、サイモン・シンがエッセイ風に、いろんな分野をフォローしてくれたら、もっとマクロな視点による科学の楽しさを伝えられるのではないかなぁと思う。
バスルームにあるのが「ダーウィンのジレンマを解く」。まだ全体の5分の1ぐらいしか読んでいないが、定期的に襲ってくる科学書籍のブームとしては、遺伝や進化がもっとも自分に取って難解。さらにこの本も難解なので、途中で挫折する可能性は大。もっといい本があったら教えて欲しいぐらい。
レストルームにあるのが、松岡正剛著の「白川静」。これは新書スタイルなので、さらっと読めるだろうと思ってレストルームに置いてある。レストルームでは、これ以外にも光文社の雑誌「本が好き!」が置いてあり、ちょっと前まで連載されていた「できそこないの男たち」や「子どもの物語はどこへ行くのか」を読んでいる。白川静も、そんな感覚で読んでいるようだ。
以上、オチはありません。
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