おかげさまでVox日本語版のベータサービスを始めてから1年が経過しました。2003年12月にシックス・アパート日本法人が設立されてから、初めての「新製品」であるVoxを提供し始めて1年が経過したのは感慨深いです。日本法人ができたとき、Six Apart, Ltd.(米国本社)では、すでにMovable Type(2001年10月提供開始)もTypePad(2003年10月提供開始)も提供していましたので。
ベータサービス開始からのVoxの変遷は、Voxユーザーであるみなさんの方がお詳しいと思いますので、サービス以前のネタを少し掘り返してみたいと思います。
Voxの開発コード名である
Cometが初めて世の中に発表されたのは、2005年9月に開催されたカンファレンス
DEMO。ここで共同創業者であるミナ・トロットが、
8分あまりのプレゼンテーションを披露いたしました。
しかし、実はカンファレンスの直前まで、開発コード名は決まっていませんでした。
実際、当時のメールをチェックしてみると、2005年9月12日付のメールで「今日中に、次の二つの候補名のどちらがいいか決めて」というメールが届いています。
結局Cometに決まったわけですが、では、あえなく没になり、陽の目を見なかった幻の名前は何だったのか。それはUmeというものでした。Umeは英語ではなく、春に花を咲かせる梅のこと。この名前の発案は、もちろん日本法人の社員で、その心は『(梅には)日本の伝説では「願いをかなえてくれる不思議な力をもつ花」という意味があるそうです」ということから。
残念ながらUmeという名前は僅差で採用されませんでしたが、振り返ってみると、当時の気持ちや考えを思い出させてくれますね。
ちなみに開発エンジニアたちは、別の名前で呼んでいたそうですが、こちらはまた別の機会に。